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開発設計機能は新興国へシフトしている

 現在、日本企業(先進国企業)の開発設計機能の新興国への移転が始まっています。その背景には、日本市場の縮小、日本人技術者の減少、新興国マーケットの拡大、新興国工場の横に開発設計部門を置くことによる顧客対応と開発期間の短縮化など、さまざまな理由があります。

開発設計機能の海外移転は甘くない

 しかし、簡単に新興国へ開発設計機能が移転できるほど甘くはないのです。多種多様な課題を乗り越えていかなければなりません。

 その中でもたとえば、

 icon-caret-right 新興国での技術者の確保
 icon-caret-right 新興国技術者の教育(基礎・応用、技術/製造/マーケット)
 icon-caret-right 新興国技術者を指導できる日本人の育成と確保
 icon-caret-right 技術移転すべき情報の英語化または現地語化
 icon-caret-right 現地開発設計製品の品質保証体制とプロセス整備
 icon-caret-right ナレッジの蓄積(IT化して日本とシェアできることが望ましい。
   ただし、日本人の英語対応は必須)
 icon-caret-right 離職率の想定と新人受入れ教育体制の構築
 icon-caret-right 情報セキュリティ体制の構築

 などの課題は当然乗り越えていく必要があります。また、課題は進出する企業の成熟度によっても異なってきます(下図)。

中長期をにらんだ計画的な移転を

  こうした課題とは別に意外に整理されていないのが、中長期の拠点技術戦略、開発設計機能の移転戦略です。

  中長期的にどのように開発設計機能を移転していくのか、中期の商品化計画に沿って何の製品を開発設計させるのか、それらを踏まえてどのような人材がいつまでにどれだけ必要なのか、そのための教育プランはどうなっているのか、といったことが体系的な計画になっていないのです。

  まず戦略的に計画を立案し、それを実現するための課題を洗い出さなければなりません。成り行き的な移転では決してうまくはいかないのです。当然、将来的には現地で自律したマネジメント体制も構築しなければならないため、そのためのローカル・コア人材との戦略共有化も必須です。まずはこのようなことから考えていきます。

  参考までに開発設計機能の移転ステップ例を下図に示します。